融解熱

詩とか文章とかの垂れ流し。
多分明るくはないです。

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指の先から
ちりちりと微かな痛み
不安は今日も僕をつけ狙って
体の隅から僕を飲み込もうとする

ヘッドホンを握りしめて
僕は今日も一人を耐える
耳に流れ込む麻酔
世界を断絶しても恐怖は断絶してくれない

こわいのに
こわいのに
君の名前も呼べなくて

僕は見苦しいこの姿が消えるように
今日も両腕で僕を絞め殺す
| 17:17 | | comments(0) | - |
夏宵

夏の夕暮れ
ピアノの音が流れてくる
僕はひとりここに立って
少しずつ、少しずつ言葉を紡いでいる

温い空気がまとわりつく
君の姿を探すけど
宵闇にまぎれて見つけられない

ピアノの音は止んだ
ここには誰もいない
体に闇が忍び込んでくる
紡いだ言葉たちも何処かへ消えた

ころころと
君の笑い声

ねえ、どこにいるの

ころころと
いつまでも
いつまでも響く

僕はひとり

ずっと、ひとり

| 21:46 | | comments(0) | - |
細雨
細い雨が降っている
しずかにゆるやかに伝う雫は僕を溶かしていく

さあさあと忍びこむ雨の音
他にはなにも聞こえない

しずかにゆるやかに何もかもなくなってしまえたら
僕の瞼からこぼれた雫が静かに世界を溶かしていけたら

立ち尽くす僕を包んで
6月の雨は降りつづいていく

さようなら、
呟いた声も雨の音にとけて
| 23:33 | | comments(0) | - |
空と空虚
広場の真ん中
上を見上げて雲をなぞる
どこまでも透明な空
僕たちはどうしようもないくらい非日常を探している

ゆらゆらと揺れる灯り
手探りで見つけたらすぐに隠そう
薄ぼんやりとした灯は僕を不安にさせるから
誰にも見つからないように


恐怖は無機質な仮面を被って
少しずつ、少しずつ神経を齧っていく
僕は君の手をつかんで
深く深く潜っていく

一番底まで辿り着いた
僕たちは空を見上げて


ああ、神様、
| 23:26 | | comments(0) | - |
上映会
透明な囁きに耳を澄ます
誰もいない幻燈会
キィキィと泣く椅子の上で始まりを待つ

するすると音もなく幕は上がる
さあ、今宵のお話の始まりだ

手の中で翠緑色のソーダがはねる
音もなく幻燈は進む
囁き声は続く

なぜだろう、涙が止まらない
哀しいお話ではないのに
流れる涙が止まらない

気づけば天高く月は昇り
今宵の幻燈会はお開きだ

囁き声はもう聞こえない

誰もいない体育館で
取り残された僕は、ひとり








| 12:07 | | comments(0) | - |
麻酔
怖い、怖いの妄想遊戯
膝を抱えて作った居場所

僕は何処にいたらいいんだっけ
もうそんなこともわからずに
仄暗い部屋で排水口を見つめている

突き刺すような痛みは長くは続かなくて
ただぼんやりとした不安となって澱むだけ

悲鳴は澱みきった膜に遮られて

ねえ、もう泣きたくても泣けないや








| 07:56 | | comments(0) | - |
水底の恋
沈没していく僕の心
水底の恋情
水の泡は指の隙間をすりぬけ
体にまとわりついては水面を目指して昇っていく

ここでは声も出せなくて
代わりに肺の中まで水で満たされていく

最後に伝えたかった言葉はなんだったかなぁ
思い出せないまま、僕は目を閉じた









| 16:33 | | comments(0) | - |
快晴談義
綺麗に晴れわたった空の下
重苦しい心を抱えて歩いている
ああ、今すぐ空が落ちてきて
この心をぺしゃんこに潰してくれたらいいのに

世界はフィルターがかかったみたい、綺麗な青と白
汚いのはどうやら僕だけのようだ
何もかもどんどんと薄れて、僕もこの世界に染まれたらいいのに

どんなにどんなに願ってもそんなことは叶うわけはなくて
僕はまた心を引きずって歩きだす











| 18:51 | | comments(0) | - |
さよならの合図
さよならの合図は其処彼処に潜んでいる
 
本棚の裏に、ドア向こうに、机の下に

僕らはただ見えない振りをして目を背けている

コンコン、と、どこかをたたく音で
それらがひっそりと自己主張をしても

あと少し、あと少しだけ、と

僕らは目を背けつづける
 
胸の痛みも、気づかない振りで




きっと限界の日は、すぐそこに





 
| 16:17 | | comments(0) | - |
温室
透明な螺旋の中を落ちていく

押し殺された悲鳴 生命の息づくおと
蔓延る蔦は心臓を鷲掴みにして
ああ、ここは見捨てられた廃園だ

逆さまに逆しまに漂うように落ちていく
星を紡いでいたその指先はもうここにはない

静かに揺蕩う水 心臓の蔦は花を咲かせて

さようなら、
呟いた声は水面を揺らして消えた




| 09:06 | | comments(0) | - |
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